里親の種類と要件

里親になるための要件は、里親の種類によって異なりますが、養育里親について定められている要件が基本的なものになるため、養育里親の要件から説明します。

養育里親とは

児童福祉法で養育里親とは、4人以下の要保護児童(保護者のいない児童又は保護者に監護させることが不適切であると認められる児童)を養育することを希望し、研修を修了し、次の要件を満たす者で、養育里親名簿に登録されたものをいいます。

養育里親になるためには4つの要件があります

  1. 要保護児童の養育についての理解及び熱意並びに要保護児童に対する豊かな愛情を有していること
  2. 経済的に困窮していないこと(要保護児童の親族である場合を除く。)
  3. 養育里親研修を修了したこと
  4. 里親を希望する者及びその同居人が欠格事由に該当しないこと

養育里親の欠格事由とは

本人又はその同居人が次の各号(同居人にあつては、第一号を除く。)のいずれかに該当する者は、養育里親となることができません。

  1. 成年被後見人又は被保佐人
  2. 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者
  3. この法律(児童福祉法)、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律、その他国民の福祉に関する法律で政令で定めるものの規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者
  4. 児童虐待の防止等に関する法律第二条 に規定する児童虐待又は被措置児童等虐待を行った者その他児童の福祉に関し著しく不適当な行為をした者

他の里親もこれに準じます。
また、里親がもしこれらの要件に至った場合、里親は都道府県知事に届け出て、都道府県知事は養育里親の登録を消除しなければなりません。


養子縁組里親とは

平成28年5月の児童福祉法改正により、養子縁組里親が児童福祉法で法定化され、要件(29年4月施行)も定められました。

(平成21年の法改正(22年施行)では、「養育里親」と「養子縁組によって養親となることを希望するもの」に区分されましたが、養子縁組里親は児童福祉法に規定されておらず、研修の義務はありませんでした。)

児童福祉法で、養子縁組里親とは、4人以下の要保護児童を養育すること及び養子縁組によって養親となることを希望する者(研修を修了した者に限る。)のうち、養子縁組里親名簿に登録されたものをいいます。

養子縁組里親になるためにの要件は、養育里親の要件と同様で、上記の要件の3が、「養子縁組里親研修を修了したこと」になります。


親族里親とは

要保護児童の扶養義務者(民法(明治二十九年法律第八十九号)に定める扶養義務者をいう。以下同じ。)及びその配偶者である親族であって、要保護児童の両親その他要保護児童を現に監護する者が死亡、行方不明、拘禁、疾病による入院等の状態となったことにより、これらの者による養育が期待できない要保護児童の養育を希望する者のうち、都道府県知事が児童を委託する者として適当と認めるものをいう。

親族里親の範囲

・扶養義務者(=直系血族 及び 兄弟姉妹)及びその配偶者である親族

扶養義務者ではないおじ、おばについては里親研修の受講を要件として養育里親を適用

※おじ、おばは親族であっても通常は扶養義務者ではない。
(ただし、家庭裁判所は特別の事業があるときには、三親等の親族(おじ、おば)に扶養義務を負わせることができる。

親族里親の要件

  1. 要保護児童の養育についての理解及び熱意並びに要保護児童に対する豊かな愛情を有していること
  2. 里親を希望する者及びその同居人が欠格事由に該当しないこと

※ 養育里親の要件のうち、経済的な要件と、研修受講の要件がありません。


専門里親とは

専門里親とは、養育里親であつて、次の各号に掲げる要保護児童のうち、都道府県知事がその養育に関し特に支援が必要と認めたものを養育するものとして養育里親名簿に登録されたものをいう。

  1. 児童虐待の防止等に関する法律(平成十二年法律第八十二号)第二条に規定する児童虐待等の行為により心身に有害な影響を受けた児童
  2. 非行のある又は非行に結び付くおそれのある行動をする児童
  3. 身体障害、知的障害又は精神障害がある児童

専門里親の要件

  1. 養育里親の要件に加えて、次に掲げる要件のいずれかに該当すること。
    イ 養育里親として三年以上の委託児童の養育の経験を有する者であること。
    ロ 三年以上児童福祉事業に従事した者であつて、都道府県知事が適当と認めたものであること。
    ハ 都道府県知事がイ又はロに該当する者と同等以上の能力を有すると認めた者であること。
  2. 専門里親研修の課程を修了していること。
  3. 委託児童の養育に専念できること。