こどもの養子縁組

養子縁組とは他人との間に法律上の親子関係を作ることで、養子縁組が成立すると、親のとしての責任や権利は養親に移ります。

こどもの養子縁組は、親や家のためではなく、こどものためのものであり、子どもの福祉にとって大切な制度です。
未成年者の養子縁組は、「普通養子縁組」「特別養子縁組」の2つがあります。

普通養子縁組

従来からある養子法で、成人と未成年の区別はなく、養子となる者と養親となる者との契約であり、役所に届出をすることによって成立します。

未成年者の普通養子縁組

未成年者の場合は家庭裁判所の許可が必要です。養子縁組がこどものためになるかどうかを家庭裁判所が判断するためです。
(ただし,自己又は配偶者の直系卑属(子や孫等)を養子とする場合は,家庭裁判所の許可は不要)

★こどもが15歳未満の場合

こどもが15歳未満の場合は、その意思が表示できないとみなされ、代諾者(親権者または未成年後見人)が未成年者に代わって承諾することになります。(父母が離婚して、一方が親権者、一方が監護者になっている場合は監護者の同意も必要)
養親となる者の申立により、家庭裁判所は、必要に応じて、申立人、未成年者、代諾者(未成年者が15歳未満のとき)などに対し、家庭裁判所調査官による調査や、裁判官の審問を行い、これらの結果に基づき,裁判官が許可するかどうか判断します。
申立により、家庭裁判所の許可を得て、戸籍の届出をすることによって、養子は法的には養親の嫡出子と同じ身分になりますが、実親方の相続権 および 扶養の義務 を残しています

15歳になれば子ども自身の養子縁組への意思が尊重され、代諾者の承諾が必ずしも必要ではありません。

特別養子縁組

昭和63年1月1日より施行されました。原則として6歳未満の未成年者の福祉のために、特に必要があるときに、未成年者とその実親側との法律上の親族関係を消滅させ、養親を唯一の親とする養子縁組です。
養親となる者からの申し立てにより、家庭裁判所が審判し確定します。
特別養子縁組が確定すると、養子は養親の嫡出子としての身分を取得し、実親およびその血族との親族関係は終了します。(ただし、近親婚の禁止は残ります。)

★特別養子縁組の成立要件

  1. 【夫婦共同縁組】夫婦で共に縁組すること
  2. 【養親となる者の年齢】養親となる者は25歳に達していなければならない。しかし、一方が25歳以上であれば、他方は20歳を超えていればよい。
  3. 【養子となる者の年齢】養子となる者の年齢が6歳未満、ただし6歳に達する前から引き続き養親となるものに監護されている場合は8歳未満であること。
  4. 【父母の同意】養子となる者の父母の同意が必要。ただし父母が同意を表示できない、あるいは父母による虐待、悪意の遺棄、そのほか養子となる者の利益を著しく害する事由がある場合はこの限りではない。
  5. 【子の利益のための特別の必要性】父母の養育が著しく困難、または不適当であること、そのほか特別の事情がある場合、子の利益のために必要があると認められるとき。
  6. 【監護状況】養親となる者が養子となる者を6か月以上の期間監護した状況を考慮。
特別養子の戸籍

従前の本籍地に養親の氏で新戸籍(特別養子本人の単独戸籍)を編製し、その戸籍から除籍して、養親の戸籍に入籍されるます。
父母欄には、養父母の名前が記載され、続柄は「長男・長女」「次男・次女」と記載されます。

特別養子縁組の離縁

特別養子縁組が成立した場合は、原則として離縁はできません。
協議離縁や裁判離縁はありません。
ただし、養親による虐待、悪意の遺棄その他養子の利益を著しく害する事由があり、かつ、実父母が相当の監護をすることができる場合において、養子の利益のためにとくに必要があると認められるときは、養子、実父母、または検察官の請求により、家庭裁判所の審判による離縁が認められます。