H28年度年次総会 記念講演「家族のかたち革命のゆくえ」杉山麻里子さん

家族のかたち革命のゆくえ~子育てする米国の同性カップルたちの取材からみえてきたもの (H28/5/24)

講師:杉山 麻里子さん(朝日新聞社会部教育班記者)

アメリカでの生活で養子縁組に関心を持った

私は父の仕事の関係で小学校1年生から中学校3年生までアメリカのニューヨークで過ごしております。1980年代まるまるアメリカにいました。現地の公立の小学校に通っていたのですが、仲良くなったお友達のうち3人が養子として育っているお友達でした。国際養子縁組でアメリカの白人家庭に赤ちゃんのときから暮らしているのですが、ベトナム、韓国、イスラエルの出身でした。国際養子なので育ての親と人種が違うわけですから、みな自分が養子であるということを周囲に隠さず話していましたし、「私は養子縁組されたんだけど、あなたはどうなの?」とすごくあっけらかんと言ってくるので彼女たちの家にいっても、実子がいるのですが、普通にケンカしたり仲良くして普通の家族なんだな、養子縁組も普通のことなんだなと、当時小学生だったのでそういう風に思って育ちました。中学3年生で日本に帰国したのですけれども、「どうも様子が違うぞ」と感じました。周りに養子縁組された子どもはほとんどいませんでしたし、当時はまだ養子縁組をオープンにしていなかったと思うので、「日本では養子縁組は浸透していないんだな、それはどうしてなんだろうか」と疑問を抱き続けていました。
2008年に長男を出産して子育てを始めると、自分の子ども時代のことを振り返ることが増えました。ニュースとかで、赤ちゃんの取り違え事件があったと聞いたときに、自分のこととして考えてしまうというか、血のつながったこどもでなくても、取り違えられた子どもを育ててきたら、情が沸いてしまうし、簡単に手放したりはできないだろうと考えたりしました。自分が子ども時代に触れた血縁のない家族というテーマを記者として追いたいなと思うようになりました。

チャーリーの二人のお父さん

今から3年前なのですが、第2子を授かりまして、当時5才だった上の息子を連れて既に赴任していた夫と一緒に暮らすことになりました。せっかくの機会なのでアメリカの養子縁組、特にオープンアドプションの取材をしたいと思っていました。ご存じの方も多いと思いますが、アメリカは要保護児童の8割が里親や養子縁組などで家庭で暮らしていて家庭的養護が中心です。養子縁組も年間12万組成立していてく浸透しています。いろいろな州でケースワーカーを対象としたセミナーが開かれているのですが、その一つに私も参加しました。基調講演があってその後70もの分科会があるのですが、その中でOpen Adoption の分科会があり、あっせん団体がプレゼンテーションをするのですが、その中で生みの親が登場します。生みの親がおっしゃっていたのは、「経済的な理由で子どもを養子にだしたけれども、一度も忘れたことはない。親権を手放さざるを得ないけれども、子どもの写真は欲しいし、定期的に会って成長を見届けたい。だからOpen Adoptionを選んだのだ」と涙ながらに話されたりするのです。
この分科会の中に、「LGBTとAdoption」 という分科会があり、アメリカでは、LGBTのカップルが養子を迎えたり里子を迎えたりすることも少なくないということを知りまして、日本ではそういう話を聞くことがなかったので、アメリカはだいぶ進んでいるのかなと思いました。
おどろいたことに、私の当時5才だった長男が公立の幼稚園の年長クラスに入ったのですが、同じクラスの男の子がゲイのカップルに育てられている。チャーリーという名の金髪の美少年でした。学校の教室を掃除に行くボランティアがあるのですが、チャーリーのお父さんのうちの一人が来ており、普通に話をしていると、「自分の夫が転職してニューヨークに来たんですよ~」とさらりと言われました。一瞬、「ハズバンド??夫?」と思いました。マサチューセッツから引っ越ししてきて、同性婚も認められている州で結婚もしている。チャーリーは双子の弟だったのですが、双子の男の子を育てていたのです。全く隠そうとしていなくて、授業参観にも保護者会にも二人でやってきてとても自然なので、アメリカの多様な家族のかたちを身近に感じ、驚きました。うちの子とチャーリーが仲良くなり、お互いの家を行き来したりするうちにお父さんたちとも仲良くなりました。チャリーたち二人は代理出産で産まれたことをききました。父親のひとりのクリスが精子を提供して、卵子提供者と代理母は仲介する業者があるのですが、そこを通して女性二人を紹介してもらったそうです。もう一人の父親は、以前女性と結婚していて成人した実子が二人いるということでした。彼ら一家と出会って同性親家庭、同性カップルがこんなに身近にいるのかという驚きを感じて、子育てする同性カップルについて調べはじめました。アメリカでは11万2000組の同性カップルが18才以下の子どもを育てていて、同性親を持つ子どもの数は、21万人いるということを知りました。

ゲイビーブーム

この10年間で子どもを育てる同性カップルは2倍に増えていて、ベビーブームをもじって「ゲイビ―ブーム」という言葉がメディアで使われるようになりました。多くはレズビアンカップルで77%。ゲイカップルが23%。本にも書いたのですが、「同性カップルはどうやって子どもをもうけるのか?」という単純な疑問についてです。それは大きく4つあって、一つ目は、異性のパートナーとの子どもを同性パートナーと育てるステップファミリーという形です。チャーリーの家庭でいえば、お父さん二人は実子がふたりいたわけですが、実子二人が中学生ぐらいからカップルになっているので、一時期そういうステップファミリーという形で暮らしていて、その後の代理出産で子どもをもうけたということです。
二つ目の方法が、養子や里子を迎えるということです。三つ目は、レズビアンカップルが精子提供を受けて子どもを育てる。これは、知り合いであったり、匿名であったり、精子バンクであったりとか、いろいろです。四つ目がゲイカップルの場合は卵子提供を受けて出産する。人工授精であったり体外受精であったりします。多くの方は知り合いに頼むというよりエージェンシーに頼むということなのですが、中には妹だったり知人、親族にお願いすることもあります。
里子・養子を育てる割合は、全体の%は、わからないのですが、男女のカップルで里子、養子を育てるのは、2.3%。同姓カップルの割合は、18%とすごく高い。なかなか自然に作ることができないということはあるでしょうが、異性カップルよりも%は高い。アメリカの同性カップルがどのように里親になるかというと、異性カップルと同じでして、ホームスタディーという細かな身元調査と家庭訪問を受け、州の許可を得て里親になる。養子縁組団体に登録をして子どもを紹介してもらうことを待つか、養子縁組専門の弁護士に依頼して養子縁組可能な子どもを探してもらう。養子縁組専門の弁護士がたくさんいて、そこに情報が集まる。生みのお父さん、お母さんが弁護士に連絡して「誰か良い人いませんか」という形で依頼をすることもあるようです。
養親希望者のプロフィールをみて、子どもがある程度年齢が高い場合は、子ども自身が養親を選んだりすることも多いです。養親希望者の人たちが写真をふんだんに使ったプロフィールを作ったり、ビデオメッセージを作り、それをウェブサイトとかで公開しています。
養子縁組が日本よりも浸透しているとはいえ、異性カップルがたくさん待っている中で同性カップルを選ぶ生みの親が果たしているのかという疑問を抱かれるかと思います。実際に、同性カップルは自分達が選ばれることはないんじゃないか、10年ぐらい待つんじゃないかという人たちもいましたけれど、ケースワーカーに聞くと、生みの親が経済的にも子どもに良い教育を施してくれそうだとか、マイノリティとして苦労してきただろうから、養子というマイノリティを育てるのに適していると思うと、様々な理由で敢えて同性カップルを選ぶ親も増えている。同性カップルの場合は、自然妊娠はありえないので、養子縁組か生殖補助医療しかないわけですが、その分、生みの親に対する感謝の念が深いようです。多様性に対する共感力も高く、生みの親と交流を持つこと自体も異性カップルよりも積極的なところがあります。
同性カップルで養子を迎えた方を取材して感じたのは、代理出産や精子提供で子どもを授かったカップルと共通していえることなんですが、「自分達だけで子育てをしようと思わずに、周りを巻き込んでいるな」という印象を受けました。例えば、ゲイカップルだと、子どもの身近に女性のロールモデルがいる。それは自分の両親だったり妹だったり姉だったり、それはとても気を遣っているようです。

同性カップルは、真実告知が早い

異性カップルとは違って自然に子どもができることがないので、子どももだんだん疑問に思うようになるわけですし、幼稚園に行き始めると、お父さん二人だと「お母さんいないの?」と聞かれるだろうし、言葉を話せない時期から、産んでくれたお母さんがいて、育てるのはパパ二人なんだよとか、ママ二人なんだよと話している人も多かったと思います。生みの親との交流も熱心ということをさきほど話しましたが、パパ二人やママ二人に育てられていると、子ども自身が「自分のパパやママはどこにいるの?」と疑問に思ったりして必然に迫られるという側面はあります。2才の双子の女の子を育てるゲイカップルの例ですが、今まで生みの母親に会いにニューヨークからフロリダ州まで出かけていき生みの母と子どもが公園で一時間程度を過ごすのです。交流を1年に1回は続けたいとお父さんたちは言っていました。なぜかというと、生みのお母さんはそれでとても喜んでいるし、娘達にとっても母親がどこにいるのだろうと空想を描き続けて生きていくより、わかっていた方が健全だと話していました。もちろん、生みの親との交流が必ずしもうまくいくわけではなく、相手のお父さん、お母さんが面会にこなかったということもあります。
別のゲイカップルの例で3歳の女の子を育てている方たちなんですけど、生みのお母さんと連絡が取れなくなって、育てている娘が「私のママだあれ?」って言うようになったので、生みのお母さんの両親、おじいちゃんおばあちゃんを誕生日会に呼んだりして交流を保つようにしています。かなり苦労もあり連絡をしたり、人間関係を広げれば広げるほど大変だとは思いますが、子どものことを考えて、なるべく安心して育てるように、疑問を抱き続けないで自分のルーツはこうだとわかるようにしてあげたいとのことでした。
どうしても養子であることを隠せないという前提があって、だったらどうせ聞かれるし、自分の立場についての疑問は子どももわくわけですから、なるべくオープンにしようとする姿勢を感じました。
子どもをもうけたゲイカップルなんですけど、子どもの代理母や卵子提供者と交流を続けて子どもと会わせたりしている人も実は少なくないのです。そもそも代理母や卵子提供者は匿名でいたいのでは?と思っていたので、人によるのですが、なるべく関わりたくはないので、産まれてきた子どものことを思うと、産んでくれた人がどんな人かわからないというのは気の毒だから連絡先は伝えて、子どもが18歳になったら会っても良いという人もいますし、小さいうちからまるで拡大家族、家族の一部のような感じで年に1回会っていたりする人もいます。実際に依頼するカップルと代理母の方が事前に子どもを作る前の段階からどういう形で交流を続けたいか、話し合っています。代理母の方は、できれば頻繁に会いたいし写真もしょっちゅう送ってきてほしいと思っているのに、依頼したカップルの方は、クリスマスカードぐらいでいいかなと思っていると、そういうのは、契約に入る前の段階できっちり相性を見極めているという話です。
レズビアンカップルの精子提供は、1980年代、90年代前半ぐらいまでは匿名での提供が多かったようなのです。子ども達が成長して自分の生物学上の片方の遺伝子が全くわからないことへのいらだち、これは同性カップルに限らず、不妊治療で精子提供を受けた異性のカップルも同様ですが、そういう子ども達の声がアメリカやカナダでかなり上がってきたということもあって、アメリカの精子バンクでも半匿名という微妙な感じです。子どもが18歳になったら、子どもが連絡したいと思ったら連絡してきても良い、連絡先を開示するという半匿名のドナーが増えてきているということです。半匿名に限らず、フルオープンというケースもあるのですが、どちらかというと18才になってからというのが主流です。そういった代理母や卵子提供者とも可能な場合は定期的に会い、養子縁組だったら生みの親や祖父母も含めて会ったりして、拡大家族を形成して、新しい家族のかたちを実践しているなぁと感じます。

地域によって思いもさまざま

今までどちらかというとプラス面のお話しをしてきたのですが、もちろん差別とかいじめとか無縁ではありません。アメリカでは去年同性婚も認められましたし、生殖補助医療の規制も少ないので、同性親家庭自体も増えてきています。でも、偏見がないわけではなく、キリスト教保守系の養子縁組団体が同性カップルへの子どもの紹介を拒んだりとか、親がゲイやレズビアンだということで、子どもが心ない言葉を浴びせられたりすることもあることにはあります。
地域差もありニューヨークやロサンジェルスという大都市だと、子どもを育てる同性カップルが暮らしやすいと言われています、中西部や地域によっては、同性カップルが手をつないで歩くのも、はばかられるようなところもあります 。ニューヨークだと手をつないで歩けるけれど、実家の近くの田舎の町だとしないんだと話す方もいました。
アメリカは進んでいるなと思う反面、学校でLGBTについて取り上げることを禁止する州も8つあります。アラバマ州やテキサス州とかは、性教育を教えるときに同性愛は一般社会では認められるライフスタイルではないと教えなければならないとか、規程している州法もあります。地域差が結構あるようです。

子どもたちのパワフルな声

「ゲイ、レズビアン、ストレート教育ネットワーク(GLSEN)」という団体が、2008年に学齢期の親子700人を対象に調査をしたのですが、学校コミュニティーから排除されているという親は5割以上いました。例えば、息子が母の日のために、お母さんが二人いるので、贈り物を2つ作りたいと言ったら、先生が許してくれなかったとか、子どものクラスの保護者ボランティアに同性親で二人一緒に行きたいと言ったけれども学校に二人で一緒に来られるのは困ると言われたとの例もありました。
子どもが調査に答えているのですが、LGBTの親がいることで身体的な嫌がらせや暴力を受けたことがある子どもも1割以上いました。「影響を受けた人についてのスピーチをしなさい」という課題があって、レズビアンの母について話したら、その母について「罪人が良い影響を与えるわけがない」と言われたり、お父さんがゲイだということを知った同級生に「だからお前もホモっぽいんだね」って言われた例もあったそうです。
私が取材したエマという女の子で両親がゲイカップルの子どもなのですが、ロッカーを荒らされたり、教科書やノートを破られたり、着替えの洋服をばらまかれたりしたそうなんです。幸い理解のある女性教師がいたので、彼女の声かけで他の生徒と一緒にLGBTの差別を解消するクラブ活動を始めたそうです。そういう厳しい現実はあるのですが、その子ども達は力強いなと感じています。同性カップルに育てられた子ども、大変な経験をしたかもしれない子ども、当事者が「自分の両親が結婚できないのはおかしい」とか、声を上げているということです。同性婚容認を認める訴訟の中でも、多くの子ども達が自分のお父さんたち、お母さんたちがこれだけ長く一緒にいて他の人たちと全く同じような家族なのに、結婚できないのは理不尽だ、自分達は他の家族や他の家庭で育った子どもたちと何も変わらない、と各地の訴訟で声を上げていて、それがすごくパワフルです。

19歳のある大学生の証言

2009年に二人の母親に育てられた19才のザックウォールズという大学生がアイオワ州議会の公聴会で証言をしたのですが、その映像がYou Tubeにアップされると再生回数が1年間で2000万回を超えて同性親家庭への多くの偏見や見方を変えたという映像があります。彼は、精子提供により人工授精で産まれ、レズビアンカップルに育てられた男の19才の大学生です。その証言の一部を本にも書いたのですが、読ませていただきます。
「大学の講義で同性婚がディスカッションのテーマにあがると、果たして同性愛者は子どもを育てることができるのか?という議論になります。学生たちはしばらく沈黙します。大半の人が答えを知らないからです。私はそこで挙手して『私は同性カップルに育てられましたが、問題なく育っていますよ』と発言しています。私はECT(大学進学適正試験)で99%タイルの得点をとり、ボーイスカウト最高位のイーグルスカウトになり、小さな会社も経営しています。私が議長さんの息子だったら誇らしく感じてもらえるでしょう。私は、あなたのお子さんと何も変わりがありません。私の家族はあなたの家族とは何も変わりがありません。家族の価値は政府から結婚を認められ、祝福されることをからうまれるのではありません。家族とは喜怒哀楽をともにしながら、お互いの愛情と献身でつくりあげていくものです。これから2時間、同性親がいかに子どもにとって有害かという議論が多く行われると思います。私は19年間生きてきて同性カップルに育てられたことを感づかれ、それを指摘されたことは1度もありません。なぜだかわかりますか?それは両親の性的嗜好は私の人格形成に全く影響がなかったからです」とてもパワフルなスピーチです。
私自身も初めて息子の友達の同性親の一家に出会ったときに、お父さん二人の家庭に育つ子どもが大丈夫なのだろうか、子どもが傷ついたり、世間一般の男女観を育むことができるのだろうか、ということをちらっと考えてしまいました。自分自身子どもを育てていて、どうしても母親が得意なことだったり、父親が得意なことがあるなぁと感じたりしたこともあり、それは、よく考えてみるとステレオタイプであって、私の場合はたまたま父と母とそろっているから、役割分担をしているだけだったんじゃないかと思うようになりました。実際一人親家庭というか母子家庭、父子家庭で母の役割も父の役割もしている方達もいるわけですし、一人親家庭には、子どもには父と母が必要だとは言わないのに、ママ二人、パパ二人の家庭には、突然父親、母親が必要だというのはおかしいんじゃないかなと考えを改めました。

子どもを愛する大人が周囲に多いほどいい

先ほど学校で嫌がらせにあったという18才のエマの話をしました。彼女は9才のときに、お父さんのひとりに月経とか女性のからだのしくみについて、教わっていて、お化粧の仕方も、お父さん自ら百貨店の店員さんに教えを請うて、彼女にお化粧の仕方を教えてくれたと話していました。初恋のことやファーストキスの話は、父親にはしづらいんじゃないかなと思うのですが、オープンに話せる雰囲気があり、むしろうらやましいと思いました。母親がいないことって何か自分に足りない、寂しいと思ったことはないかと尋ねてみましたが、彼女は一度もないと言い切っていました。父達は私の父であり、母でもあり、親友でもあり、時にはライバルでもある。ひとり何役もこなしているんです。
重要なのは、性別ではなくて、子どもを愛する大人が周囲にいること、その人数が多ければ多いほどいいんじゃないかなと思います。狭い意味での家族だけでなく、祖父母や、代理母や卵子提供者、精子提供者やそれはもちろんみなさんの意向もあるので、子どもの成長に関わりたいという人がいれば、なるべくそういう人を巻き込んでいって、育つことができれば理想的じゃないかと思います。少子化が進む日本でも、多様な家族のかたちを認めて、共生してそれぞれの家庭を家にこもるのではなく、外に開いていったほうが、虐待とか産後うつとか、問題を解消していく鍵になるのではないかと思います。その意味でアメリカの同性親が実践している血縁や性別といったものを超えた新しい親子関係、家族関係の構築というのは、参考になる点が多いのかなと感じています。

プロフィール

朝日新聞社会部記者。1995年入社。東京本社、AERA編集部等で、教育、子育て、家族などを中心に取材。米国コロンビア大学大学院東アジア研究科修士課程修了。
米国で進行中の「家族のかたち革命」を取材し、2016年2月に『ルポ 同性カップルの子どもたち―アメリカ「ゲイビーブーム」を追う』(岩波書店)を出版。

※LGBTとは、レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(性同一性障害を含む、心と体が一致しない人)の頭文字をとったもの

年次総会の記念講演を協会で要約しました。「育てる」No,53より転載